カタツムリを笑えない…
あのですね、
カタツムリの話に感動したんで、
それを伝えるためにちょっとややこしい話から。。。
――現実は、過去から未来に向かう「時間」とともに移り変わる
というのは、人間が作り出した概念(幻想)で、
実際は、超高速で、現実は一瞬一瞬現れては消えている――
そんな話を聞いたことがありませんか?
えー、うっそ・・・と思います?
仏教では、これを『旋火輪』(せんかりん)、
旋回する火の車輪、に例えて伝えています。
では、
大男が先端に火のついた縄を勢いよく回している場面を想像してみて。
と、まるで火のついた車輪が回っているように見えますよね。
実際は、火のついた縄がパッパッパッと瞬時に移動しているだけなのに・・・
これは、真理を見誤るなという「時間」に関する教えです。
で、ここからカタツムリの話!
ドイツの生物学者で哲学者のヤーコプ・フォン・ユクスキュルが、
『カタツムリを棒でつつくと、どんな行動をとるか』
という実験をしたそうな。
カタツムリにとってはいい迷惑ですから、その棒をよけようとして、
「やめてー」と言わんばかりに殻の中に隠れたり、
「じゃま、じゃま」と方向転換を試みようとします。
ここまでは、あなたの想像の範囲でしょう。
ところが、これを1秒間に4回以上の速さで小刻みに棒でつつくと、
どうすると思います?
なななんと、カタツムリは棒をよけず、
その棒にはいあがろうとするんだそうです。
どうしてそんな行動に出るんでしょうか?
カタツムリは、「1秒間に4回」より速いスピードは知覚できないために、
それより速く振動する物体は、「静止している」と思っちゃうらしい。
カタツムリにとってその棒は、見た目にも、触った感じも、
「動かない硬い棒」としか映らないんですって。(◎_◎;)
しかもですよ。
人がつついている迷惑な棒は存在しなくて、
静かにじっと存在している棒があるだけ…になってしまうという。
ここまででもびっくりなのに、この話にはつづきが・・・
同様に、人間が知覚できる感覚は「1秒間に18回」とのこと。
それより速く振動するものは「静止している」と認識してしまうんですって!
これを利用したのが映画。
1秒間に18回より速いと、その瞬間を認識できない人間は、
1秒間に24回変わる静止画像を、まるで旋火輪を見るように、
スムーズに動く映像(火の輪)として認識して楽しんでいるわけです。
ふーん、と感心したところで、冒頭の話に戻って・・・
――現実は、過去から未来に向かう「時間」とともに移り変わる
というのは、人間が作り出した概念(幻想)で、
実際には、超高速で、現実は一瞬一瞬現れては消えている――
超高速すぎて、カタツムリがつつかれている棒を認識できないように、
人間が知覚することはむずかしくても、
現実は、プツプツ切れ切れになっています。
それを知ったあなたは、
プツの瞬間に放つ思い(念)を変えれば、
現れる現実を変えられる、現実は一直線に続いているものではないから。
ただし、半信半疑だと、
どうせ変わらないという内奥の念が次の現実を生むので、
何も変わらないや…ということになってしまうんですね。
「時間」の概念も同様。
3次元世界のルールでは、時間は過去から未来に向かうとされているけど、
実際にあるのは「今」だけ。
今、今、今が、瞬時に現れては消えているだけなのです。
だから、過去を引きずることも、未来を心配することも、
幻想にとらわれてやってしまいますが、
本当はまったく必要のないこと。
やめやめ、無駄なことはやめましょう!
あなたは「今」以外のときに、
これまで生きていたこともなければ、
これから行くこともないんですよ。