自分と仲直り
自分のこと、好きですか? 嫌いですか?
どこがどのくらい、気に入らないの?
私は、“心の成長”を目標にしてがんばっていたころ、
「どうして成長したいのか」と聞かれたら、
「成長すれば、もう苦しまなくなるから。幸せになれるから」
と答えたでしょう。
でも、よくよく考えると、
一見、前向きな「成長したい」という心には、
「成長しないとダメ」と「まだ幸せじゃない」
という強迫観念があったんですね。
今振り返れば、なんて自分にかわいそうなことを・・・
と泣きそうになりますよ。
一生懸命走っている馬にさらに鞭打って、
おしりから血が噴き出していた…という感じ。
当時は、自分を好きになりたくて必死だったんです。
不甲斐ない自分が嫌い。
お調子者の自分が嫌い。
容姿端麗じゃないからいや。
:
あげればキリがありませんが、(笑)
足りないものばかり見ていたんですね。
心理学を勉強してから、考え方が変わりました。
「足りないものではなく、手元にあるものを見よう」と。
幸せになる方法がつかめたと思いました。
ところが、
意識が根底からひっくり返って…はっきりわかったんです。
幸せになるのはもっと簡単だった!
というか、もともと幸せだった~~~!!
私たちはひとり残らず、最初から幸せな存在なんです。
もともと幸せというより、もともと不幸がない。
そんな“自分の正体”を思い出すゲームにいそしむ私たち。
このゲームは、思い出してからもおもしろいのですが、
まず仕組みに気づいたときの喜びと感動は大きいほうがいいと、
波乱万丈の人生を設定し、嫌いや不満をたっぷり味わい、
ときがくれば、
なーんだ幸せに戻った…とわかるようにしたんですね。
みんないつかは、自分の正体を思い出すわけです。
だったら、今苦労している自分と仲直りして、
これから別バージョンのゲームを楽しみませんか?
「成長」を目指さないで、「ありのまま」を受け入れる。
「幸せになろう」としないで、「なるがまま」に任せる。
これは、自堕落になることではありません。
今ある人生と、過酷な条件を設定した自分を、
無条件で愛する、ことなのです。